市場とは何か?


起業をする際に大切な要素の1つ、
それが「市場選び」だ。

どのような市場を選択しても、
その市場の中にビジネスの「勝者」と「敗者」は
必ず存在している。

良い市場を選択したからといって、
ビジネスが成功するという保証にはならない。

ビジネスの成功要因は、「何を」実施するのかではない。
その要因となるのは、「どのように」ビジネスを行うかで
決まることを覚えておこう。

ただしどの市場を選択するかによって、
その後のビジネスのスケールや成長スピードは大きく左右される。

成長マーケットでビジネスを立ち上げると、
登りエスカレーターに乗ったのと同様に
追い風の中で事業を展開することができるだろう。

一方で成熟マーケットや衰退マーケットを選択した場合には、
向かい風を受けながら多くの競合企業と争い、
事業を進めることになるわけだ。

一般的に成長市場を見極めるためには、
まずその業界におけるプロダクトライフサイクルを考察してみる必要がある。 

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■導入期の市場

競合がほとんどいないその代わりに、
消費者の商品・サービス認知度も低い。
そのため、事業開始時にかかる広告宣伝費用が高くなる傾向がある。

■成長期市場

参入市場として狙うべき魅力のあるタイミングだが、
他社の参入も最も多い時期である。
そのため、事業展開のスピードが鍵となる。
競合が数多く出てきたら、
それらの競合と差別化を図るために
自社のUSPがどこにあるのかを明確にし、
自社ブランドの確立に努めることが重要だ。

■成熟期や衰退期

これから起業する市場としては、あまり適切ではない。
しかしそれぞれの市場において、
大きな問題点や新たな顧客ニーズを見つけることができた場合には、
大きなチャンスとなる。
通常はこうした新たなニーズを基準にして
次のプロダクトサイクルが形成されることになるので、
注意深く市場を観察し、顧客動向を掴むことが大切である。

市場選定は、起業においてその成否を分ける
とても大切な要素だ。
上りのエスカレーターに乗って登るのと、
下りのエスカレーターに逆らって登るのとでは、
労力が全く異なる。

是非上りのエスカレーターのような市場を選んで、
自分の起業のパワーにレバレッジをかけて欲しい。


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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