交渉する力


日々仕事を進める中で交渉事が数多くあります。
昔は交渉事は苦手だったのですが、多くの会社を
経営する機会に恵まれ、契約行為のツボが分かって
くるにつれて交渉する際に大切なことが何かだいぶ
分かってきたような気がします。

私自身が交渉事に望む際には、まず徹底的に準備を
します。ディベートの基本でもありますが、まずは
集められる情報やこれまでの経緯を徹底的に洗い出して
相手のツボがどこにあるのかをまず考え抜きます。
100%見抜くことはできませんが、ある程度の出方を
想定することはできますので、大体のシナリオを持った
上で交渉に望むことが多いです。

あと、多いのが、交渉の前にあらかじめ深読みしすぎて
交渉条件を低いところに設定しまうパターンです。
本当はもっと好条件で取引の成立ができるにも関わらず
勝手に自分で壁を作って、条件を下げてしまう人がとても
多いですね。
これ、営業でも同じですが、自分の心とのまさに戦いです。
まず明確にどういう条件を満たしたいのか、明確な目標を
持つことと、これ以下の条件では取引しないというルールを
設定し厳守することで回避できます。
取引は原則として50VS50の関係ですから、最初から
自分を卑下して交渉に望む必要はありません。
明確な希望を伝えた上で、相手の状況や出方を判断するのが
よいかと思います。

あと、心得ておいた方が良いのは、交渉における自分はあくまで
仕事上の人格だということです。個人の人格とはなんら関係ない
話ですので、仮に交渉が決裂したとしても、それは自分の人格が
認められなかったということではありません。
多くの方がこの点を誤解していて、認められたいがために、条件
を必要以上に緩めてしまうことが多いように思います。

いろいろと書きましたが、ビジネスを進めるにおいて交渉力は
大きな武器です。日々の経験を通じて、勘所と度胸を是非身に
つけていただきたいと思います。


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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