最近ビジネスを考えるときに人の目に見えない
ニーズや希望をいかにして可視化して訴求するか
ということについてよく考えます。
私の父はグラフィックデザイナーなのですが、
子供のことから、その商品の持つ機能とは別に
デザインという仕事の価値について考えさせられて
きたように思います。
デザインは見てくれる人や使う人のために実施される
何らかの工夫であり、そこには美的要素、センスなどの
様々な要素が複雑にからんでします。
デザインの背景にはそれこそ無限の選択肢があり、そこには
製作者・デザイナーのストーリーそのものが込められていると
いっても過言ではないと思います。
デザインされたと言う表現をすると一般的には美的考察を
進めたセンスの良いもの、質感の高いものという意味あいが
強いことが多いのですが、それは結果論であり、その背景には
デザイナーの意図が必ず存在しています。
どんなに美しいものであっても、その意図がないと、デザイン
されているとは言えないのかもしれません。
ちなみにビジネスでもこのデザインに関する発想と同じコンセプトが
よく求められます。なかなか説明しづらい概念なのですが、多くの要素
の中から機能的な価値を取捨選択しつつ、ある意図を持ったストーリーに
基づいてビジネスのグランドデザインを考える、といった感じでしょうか?
昔はモノが圧倒的に不足していた時代でしたので、その供給を安価で
提供できる企業が強かったと思います。ただ、現在はすでに生活に必要な
モノは巷に溢れていますので、それだけでは差別化を図ることができません。
企業として、何のために事業を行うのか、まずその軸を定め、そこに
合わせて多様な選択の中から自分たちのベクトルにあった事業を設計し遂行する。
さらに、その機能的な要素のなかに、人的マネジメント、マインド要素を付加
していくと、それが企業文化につながっていく、といった感じでしょうか?
先の見えない、ニーズのわかりにくい時代であるからこそ、こうした
「デザイン」的要素がますます重要になってくるのではないかと思います。
遊び心を忘れず、自らの考える価値観を世の中に問い続けている努力をこれからも
継続していきたいと思います!
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