ビジネスのデザインを考える


最近ビジネスを考えるときに人の目に見えない
ニーズや希望をいかにして可視化して訴求するか
ということについてよく考えます。

私の父はグラフィックデザイナーなのですが、
子供のことから、その商品の持つ機能とは別に
デザインという仕事の価値について考えさせられて
きたように思います。

デザインは見てくれる人や使う人のために実施される
何らかの工夫であり、そこには美的要素、センスなどの
様々な要素が複雑にからんでします。

デザインの背景にはそれこそ無限の選択肢があり、そこには
製作者・デザイナーのストーリーそのものが込められていると
いっても過言ではないと思います。

デザインされたと言う表現をすると一般的には美的考察を
進めたセンスの良いもの、質感の高いものという意味あいが
強いことが多いのですが、それは結果論であり、その背景には
デザイナーの意図が必ず存在しています。
どんなに美しいものであっても、その意図がないと、デザイン
されているとは言えないのかもしれません。

ちなみにビジネスでもこのデザインに関する発想と同じコンセプトが
よく求められます。なかなか説明しづらい概念なのですが、多くの要素
の中から機能的な価値を取捨選択しつつ、ある意図を持ったストーリーに
基づいてビジネスのグランドデザインを考える、といった感じでしょうか?

昔はモノが圧倒的に不足していた時代でしたので、その供給を安価で
提供できる企業が強かったと思います。ただ、現在はすでに生活に必要な
モノは巷に溢れていますので、それだけでは差別化を図ることができません。

企業として、何のために事業を行うのか、まずその軸を定め、そこに
合わせて多様な選択の中から自分たちのベクトルにあった事業を設計し遂行する。
さらに、その機能的な要素のなかに、人的マネジメント、マインド要素を付加
していくと、それが企業文化につながっていく、といった感じでしょうか?

先の見えない、ニーズのわかりにくい時代であるからこそ、こうした
「デザイン」的要素がますます重要になってくるのではないかと思います。
遊び心を忘れず、自らの考える価値観を世の中に問い続けている努力をこれからも
継続していきたいと思います!


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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