今日は、ちょっとコンサルタントらしく
RFM分析について久しぶりに論じてみる。
(20代の頃よくやっていた分析手法だが今でも
結構使えたりする。)
企業にとっての顧客の価値は、R・F・Mによって評価することができる。
R:RECENCY(最新購買日)・・・顧客の鮮度をあらわす指標。新しい顧客ほど生存確率が高い。
F:FREQUENCY(購買頻度)・・・顧客との接触機会の回数の評価する指標。多いほどよい。
M:MONETARY(購買金額) ・・・顧客の支払い能力に関する指標。多いほどよい。
R・F・Mそれぞれの評価の方法例は以下の通り。
<R>
過去一年間のうち、いつ購入してくれたかその日付を記録する。
その日付に応じて新しいものから高得点を付与する。
たとえば、一ヶ月以内なら3点、3ヶ月以内なら2点、半年以内なら1点と
いうように採点する。
<F>
過去一年間のうちに、何回商品を購入したかについてその回数を記録する。
採点の方法については1回あたり10点というように回数に比例させる方法や、
全体で100点になるように1回あたりの点数を配分する方法がある。
<M>
過去一年間のうちに、合計いくら購入してくれたのかの総額を記録する。
採点の方法はたとえば係数を設定して、100万円を100点で採点する方法や、
利用金額の範囲に応じて点数を配点する方法などがある。
R・F・Mそれぞれの点数が決まったら、その合計値を計算し、
その合計点数が高いものから顧客にランク付けをする。
合計値を算出するにあたって、各企業の優良顧客に対する
考え方により重み付け係数を付与する場合もある。
たとえば、とにかくよくきてくれる顧客を大事と考える場合には
Fに大きな係数を掛けるようにする。
また、企業に対してお金を使ってくれるお客様を第一と考える場合には
Mに大きく加重配点するように考える。
合計値が算出され顧客のランク付けが決まったら、
そのランクに応じたプレゼントや具体的な施策、
たとえばDMの定期送信やイベントの展開などを考えることが可能になる。
これまで、バーゲン狙いの儲からないお客様と年間に100万円を
利用してくれるお客様を同レベルで認識し、サービスレベルも
同程度にしか設定していなかったというような顧客の団子管理から
脱却することがRFMを利用することにより可能になる。
点数化だけでなく、RFMを基準にしたセグメントによる顧客分類の方法もある。
この場合はR、F、Mそれぞれ5段階のランクを設定し、全部で125のセルに
顧客を分類する。
各セルごとにDMを送付したり、来店促進活動に対するレスポンスを
評価することにより、各セルごとの感度属性が決定される。
最初は、各セルごと一定数のサンプルを抽出して、分析を行い
感度のよいセルに対してのみ、販促施策を本格展開するということも可能となる。
たとえば以下のような配点方法を考えてみる
R ・・ (1ヶ月以内=5) (3ヶ月以内=4) (半年以内=3) (1年以内=2) (1年以上=1)
F ・・ (年間5回以上=5) (年間4回以上=4) (年間2回以上=3) (年間1回以上=2) (年間1回以下=1)
M ・・(年間5万以上=5) (年間3万以上=4) (年間1万以上=3) (年間5千以上=2) (年間5千未満=1)
各要素ごとに上記配点をした後、顧客を(R,F,M)=(5,5,5)から(R,F,M)=(1,1,1)までの
125のセルに分類する。
さまざまな販促施策に対する各セルの反応率を調査することで、
R,F,Mの各要素が自社のビジネスのケースにおいて、
どのようなインパクトを与えているかが判断できるようになる。
理想は個々のお客様を個別管理するONE to ONE 対応だが、
これには膨大な費用と手間がかかる。
まずは、このようなセル管理によってある程度の顧客属性の管理から
はじめてみてはいかがだろうか。
<今日の記録>
RUN:10km
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