製造業の六重苦


いま日本の製造業は「六重苦」にあるといわれている。
最近、自動車など製造業業界などでよく使われている言葉だ。

六重苦とは以下の要素を指す。

①円高
②先進諸外国の中で高い法人税
③自由貿易協定(FTA)への対応の遅れ
④製造業への派遣禁止などの労働規制
⑤温室効果ガスの原因とされるCO2の25%削減
⑥東日本大震災後の電力不足

一番影響が大きいのは最近の円高だが、それ以外の要素も
中長期的にボディブローのように日本経済に利いてくる内容
であり、どれも無視できない。

円高については、一旦米国のデフォルトが回避されたことに
加えて、日本政府が為替介入を行ったため、一時的にであるが
76円25銭の過去最高を狙う動きが止まっている。
しかしこの週末に米国債の評価がAAAからAA+へと引き下げられた
ことを考えると、この介入の効果も薄く、やはり過去最高の
円高水準になる可能性が高いように思う。

この状況になっても日本政府は具体的な経済支援策を
出していない。この状況で何も策を出さないということは
暗黙のうちに日本で頑張っている企業に、

「日本から出て行け!」

と言っているようなものだ。

ただでさえグローバル化の波の中で、海外への人材流出が
とまらない状況であるのに、さらに製造拠点がどんどん海外へ
流出してしまったら、日本の体力はどんどん落ちるばかりである。

今こそ、国が主導でこれからの10年を見据え、日本として
世界経済にどのように参加していくかそのビジョンを示すときでは
ないだろうか?

企業の活動拠点が海外へ移る流れが加速した後で
施策を出してもその流れを止めることができない。
そうした経済の慣性力が働く前になんとかしてもらいたい。

<今日の記録>
RUN:13km(今月80km 今年2245km)
体重:84.0 体脂肪率:19.7

<今日の食事>
朝:トマトジュース
昼:ソーメン
夜:ちゃんぽん+31アイス


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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