事業計画書に埋もれる


最近仕事で事業計画書を作成する仕事が
増えてきている。

昔から事業計画はよく作成をしている。
前職の留学会社のときにはかなり複雑なロジックで
連結事業計画を作成していて、大変苦労したものだ。

起業する際や資金調達の際にも事業計画は必ず作成
しなければならない。ただ、世の中にはいわゆる
見せることを目的とした事業計画がたくさん流通している。
ちょっと頭を働かせるとすぐにわかるのだが、たとえば
労働集約的な事業においては、売上と人件費が連動していなければ
ならないにもかかわらず、売上が一方的にあがっていて人件費が
ほとんど変動していないことがある。もちろん労働生産性が向上する
別の理由が明確になっていれば問題ないのだが、そうした記述や気配
が無いまま売上があがったりする。
もしそんなことが可能なのであれば、どの会社も簡単に営業利益
倍増が可能になるだろう。

こうしたことは固定費と変動費の科目別分析を見ると一発で分かる。
よく経営書などで書かれているように固定費は極力抑えて、固定費
を変動費化することで売上が減少した場合であっても、負けない経営
体質作りが大切だということだ。
一方で変動費に頼っていると売上規模が大きくなっても一向に営業
利益率が上がらないという事象が出てくる。
上場を目指す企業においては収益性の高さが株価を決定する一つの
大きな要素であるので、ある程度の売上が見えてくる場合には、
逆に変動費を低い位置で固定費化するという策が必要になったりする。

ま、事業計画を作成する際には、さまざまな要素を同時に考えながら、
最後は社長の方針で決定することが多い。極端な話、その方針で
数字は大きく変わるので、社長の意向によって、リアルな計画にもなるし
絵に描いた餅にもなる。

資金調達が目的だけであれば、確定与件をベースにばら色の事業計画を
作ればよいのだが、必ずこうした計画は後々ひずみが出て実績値との
間に乖離が出てくる。事業計画は他人に事業の説明をする目的の前に、
経営者が自分の数字の読みと実績値をきちんと確認するために作るものだ
と私は考えている。経営者の読みと実績値がほぼ一致するようになれば
すばらしいし、仮に乖離したとしてもその原因がきちんと説明できること、
また、事業計画作成時に想定されていた範囲内のぶれであれば問題ない。

一つの事業計画を作成するとぐったりしてしまうのだが、
多くのクライアントのために、精度の高い計画を立案していきたい。

<今日の記録>
RUN:さぼりました。。。
体重:84.5kg 体脂肪率:20.7%

<今日の食事>
朝:ぽてち+ピーナッツ
昼:スパゲティミートソース
夜:手巻き寿司


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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