B層の動向


最近B層の動きに注目が集まっています。

B層が日本をダメにしたという書籍のヒットと、
選挙が近いことによる一般世論の動向調査が
重なったこともあり、ネットやニュースでこの
「B層」の文字を目にする機会が増えている気がします。

B層とは小泉政権が郵政民営化の広報において作成した企画資料で、
小泉政権を「IQが低いため具体的なことはよく分からないが
小泉純一郎のキャラクターを支持する層」のことを指します。
広義には政策よりもイメージで投票を行う層を指し、ポピュリズム政治に
騙されやすい層をB層と定義づけています。
そのため、インターネット上では政治に疎く感情で動く層を揶揄する目的で
使われていましたが、本来の意味とはかけ離れた使い方となってしまっています。
本来は下記のように構造改革に対する向き合い方を指していた言葉です。

A層 職業:外資系、医師・会計士など専門職。
民営化(小さな政府)方向への必要性は感じているが、
これまでの実例から鑑みて批判的な立場を取っている。
エコノミスト、大学教授、マスメディア(テレビ)、
勝ち組企業、ホワイトカラーなど。IQが比較的高いとされる。

D層 職業:経営者、商工会・建設業など自営業者。
構造改革に否定的で、IQが比較的低い層。
既に失業などによる痛みを受けているため
構造改革に恐怖を感じている層で構成されている。

C層 職業:教師、公務員、上場企業正社員。
構造改革抵抗守旧派。IQ(EQ・ITQ)が比較的高く、構造改革に否定的。
これ以上の分析は無いとされる。

B層 職業:主婦層、若年層、シルバー層。
IQが比較的低く、構造改革に中立的および肯定的。
主婦層、若年層、高齢者層、具体的なことは分からないが
小泉総理のキャラクター・内閣閣僚を支持する層など。

このB層の定義が拡大解釈されて、要は洗脳されやすいIQの低い流動層として
の定義がなされ、この層が本来の価値判断をしないまま、世の中のマーケティング
戦略にそのまま流されて意思決定を行うことが、世の中の消費動向を麻痺させて
しまっているというような論調が最近の主流となっています。

たしかに、情報化が進むにつれて、マスメディアやインターネットなどの
情報がそのまま事実だと誤認され、それが自分の行動の判断基準となってしまう
人は多いように思います。一つの判断材料として使うべき情報を、決定的な
基準として使ってしまうことにこそ大きな落とし穴があるような気がしてなりません。

今の選挙戦、このB層を取り込むためのマーケティング施策で溢れています。
先日も少し書きましたが、正直醜い争いにしか私には見えません。
きっとこうした目先小手先だけの戦略が横行しているこの状態の反動がどこかで
必ずやってくると思います。世の中にたくさんある本物の価値に目が向けられて
正常化される波がやってくることでしょう。

今回の選挙結果が一つの大きなきっかけになるかもしれませんね。

※今日は終日除霊活動のため、一切の行動をお休みしました。。。


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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