ありあまるごちそう


先日WOWOWで録画した「ありあまるごちそう」という
番組を見ました。

ありあまるごちそう

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全世界で総人口の2倍を養える食料が生産されているのに、
飢餓に苦しむ人々が世界中にいるのはどうしてなのか……。
壮大なスケールで驚愕の事実を明かすドキュメンタリー。
ある国で生産された農産物などの食品が他国に輸出されるという
“食のグローバル化”が進む一方、インドでは2人に1人が飢餓に
苦しむなど、120億人を養えるのに10億人が飢餓に悩まされるという、
矛盾した世界の食事情。
ヨーロッパと南米を中心に、その複雑な実態にリアルに迫った
“食メンタリー”の意欲作が本作。
同様の他のドキュメンタリーと比べて、農産物・海産物・食肉と
多彩な食品の実態に迫ったのが興味深い。
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この映画はグローバル化が進む第一次産業の世界で何が今
起こっているかをリアルに教えてくれます。
ウィーンにおける大量のパンの廃棄風景から、食料がありあまっている
状態がありありと映し出されます。日本でも作りすぎた食物が捨てられる
シーンがニュース等で見ることがあります。食物を捨てる一方で、世界では
たくさんの人が飢餓によって毎日なくなっているという現実があります。
この映画の最後のシーンでとうもろこしをもやしている映像が映し出されます。
バイオエネルギーの象徴のような映像ですが、どう考えてもそこに大きな
矛盾があるような気がしてなりません。

フランスのある大規模港で獲れた魚と、小型漁船で獲れた魚を実際に比較する
シーンを見れば、だれでもその違いに気づくと思います。
小型漁船の漁師は海の資産がどのようなものかを熟知しており、そのルールに
乗っ取って漁をするからこそ、美味しい魚を必要な分だけ取ることができます。
大型船による乱獲型漁業では、魚はまずくなり、海は荒れ放題。。。いつかは
破綻するモデルであることが良くわかります。

大豆のシーンでは、ジャングルが畑のために破壊され、化学薬品によって
土壌改良がむりやりなされ、遺伝子操作をされた食物を植え付けて収穫を
されています。ブラジルの国の姿が変わってきていて、それだけの食料を
自国内で獲得しても内部にはたくさんの飢餓状態の人々がいるという自己
矛盾がそこに存在しています。

鶏肉の製造シーンも映像でみると強烈。生物である鳥がまるで工業製品の一つで
あるかのように機械に処理され、スーパーで売られている商品となっていきます。
すでに四足系の動物を食べることができなくなっている私も、この映像を見て
鶏肉もだめになりそうな感覚を覚えました。

世界は大量生産、大量消費の時代へと突入していますが、そこには見えない所で
大きな過ちを犯している現実があります。スーパーに並べられてしまうと
その産地で何が起こっているのか私達にはわからない状態になりますが、こうした
事実をもっときちんと認識し、「足るを知る」という精神をもう一度噛み締める
べきだと思います。


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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