猿の惑星を鑑賞


今日は夜、久しぶりに映画を観た。
観たのは、以前から見たいと思っていた
「猿の惑星・創世記」だ。

「ここは地球だったのか!」

砂に埋まる自由の女神を見たチャールトン・
ヘストンの驚愕の表情と底知れない絶望感が
忘れ難い名作「猿の惑星」。
あれから実に40年以上が経過して、新たに描かれた物語だ。

強いリーダーシップで猿たちを率いる猿役のリーダー
「シーザー」を演じるのは、アンディ・サーキス。
ロードオブザリングであの「ゴラム」役を演じきった
名優だ。
彼はモーション(動き)にエモーション(感情)を
加えたパフォーマンス・キャプチャーの第一人者で、
彼の丁寧な演技のおかげで、シーザーが体験する、
喜怒哀楽の感情が、リアルかつ繊細にスクリーンから
伝わってきた。

シーザー以外の猿はすべてCGで描かれているらしいが、
後半のクライマックスシーンで、サンフランシスコの
ゴールデンゲ-ト・ブリッジを占拠する場面の迫力は
すさまじく、虐げられたものたちの魂の叫びに、
圧倒される。

現時点での、実写とCGの融合では最高レベルの映像だろう。
どうみても作り物にはとても思えない。

ストーリーもかなり細かに心理描写がされている。
最初のシーンで、新薬を投与された母猿が、我が子を
守ろうとして、暴れたために人間から射殺されてしまう。
動物の保護本能を理解しない人間の愚かさを描写しつつ
高い知能を持つシーザーが、主人公のウィルや彼の家族を
深く慕っていることを、なぜきちんと受け止めきれないのか。
何より、生態系をコントロールできると思い上がる
人間のおごりに対するなんともいえない悲しみと怒りが
全編で描かれている。見ている自分が人間でありながら、
猿の気持ちに同化してしまう、なんとも不思議な感覚に
なってしまった。
 
これまでの猿の惑星のシナリオとつなぎ合わせると
結局人類は自分の手で滅亡したということになる。
その設定に現代社会に対する強烈な批判とメッセージが
こめられているように思う。

お奨めの映画です。機会があれば是非ご覧ください。


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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