久しぶりにドラッカー


今日はちょっと時間があったので久しぶりにドラッカーを読んだ。

イノベーションに成功するには、最初からトップの座を狙わなければならない。
大事業を狙う必要はない。
イノベーションが大事業となるか、まあまあの程度で終わるかは知りえない。
だが、トップの座を狙わないかぎり、イノベーションとはなりえず、
自立した事業ともなりえない
(ドラッカー著「イノベーションと起業家精神」より

2005年11月11日に現代マネジメントの大御所であるピーター・ドラッカー氏が
他界された時、大変大きなショックを受けた。
最近ではもしドラなどのブレイクによってドラッカーの認知度が高まったが、
あの書籍で扱われているのは、ドラッカーのさわりの部分であり、彼が本当に
伝えたかったことは、原書を読んだ方がより理解できるように思う。

ドラッカーは「経営戦略」や「事業部制」など現代の経営学にとっては当たり前の
コンセプトを生み出した方である。当たり前のものを生み出すことは、実は大変な
ことであり、そうした結果からも彼の仕事に対する姿勢という点でも、コンサル時代
から崇拝している人物の一人である。

いつかは先生の講義を直接受けてみたいと考えていたが、今となってはそれも
叶わない夢となり、専ら書籍が私の彼とのコミュニケーションツールだ。

<ドラッカーの書籍一覧>
『経済人の終わり――新全体主義の研究』(東洋経済新報社、1963年) – 1939年著作。ナチス・ドイツによるユダヤ人大量虐殺や独ソ不可侵条約を予言。これに対して、当時のイギリス首相チャーチルが激賞。
『変貌する産業社会』(ダイヤモンド社、1959年)
『明日のための思想』(ダイヤモンド社、1960年)
『明日を経営するもの』(日本事務能率協会、1960年)
『新しい社会と新しい経営』(ダイヤモンド社、1961年)
『競争世界への挑戦――日本の経営に提言する』(日本事務能率協会、1962年)
『経営とはなにか』(日本事務能率協会、1964年)
『産業にたずさわる人の未来』(東洋経済新報社、1964年)
『創造する経営者』(ダイヤモンド社、1964年)
『現代の経営(上・下)』(ダイヤモンド社、1965年) – 1954年著作。目標管理を提唱。マネジメント・ブームに火をつける。
『産業人の未来』(未來社、1965年)1942年著作。この著書をきっかけにゼネラルモーターズ(GM)から会社組織の変革と再建を依頼され、大成功を収める。「改革の原理としての保守主義」という副題を付けられてダイヤモンド社から1998年に復刊。
『会社という概念』(東洋経済新報社、1966年) – 1946年著作。「事業部制」など企業の組織戦略について分権化の概念を提唱。
『現代大企業論(上・下)』(未來社、1966年)
『経営哲学』(日本経営出版会、1966年)
『経営者の条件』(ダイヤモンド社、1966年)
『ドラッカー経営名言集』(ダイヤモンド社、1967年)
『知識時代のイメージ――人間主体社会を考える』(ダイヤモンド社、1969年)
『断絶の時代――来たるべき知識社会の構想』(ダイヤモンド社、1969年) – 知識社会の到来、起業家の時代、経済のグローバル化などを予言。1980年代にイギリスのサッチャー政権が推し進めた民営化政策はこの著書が大きな動機を与えたといわれる。
『知識社会への対話』(日本事務能率協会、1970年)
『マネジメント――課題・責任・実践』(ダイヤモンド社、1974年)
『見えざる革命――来たるべき高齢化社会の衝撃』(ダイヤモンド社、1976年) – 高齢化社会の行く末を暗示。『年金基金社会主義』なる造語が使われている。
『企業の革新』(ダイヤモンド社、1978年)
『イノベーションと企業家精神――実践と原理』(ダイヤモンド社、1985年)
『新しい現実――政府と政治、経済とビジネス、社会および世界観にいま何がおこっているか』(ダイヤモンド社、1989年)
『非営利組織の経営――原理と実践』(ダイヤモンド社、1991年) – 非営利(NPO)組織の台頭を予告。その衰退をふせぐ方策にも言及。
『未来企業―生き残る組織の条件』(ダイヤモンド社、1992年)
『ポスト資本主義社会――21世紀の組織と人間はどう変わるか』(ダイヤモンド社、1993年)
『未来への決断――大転換期のサバイバル・マニュアル』(ダイヤモンド社、1995年)
『明日を支配するもの――21世紀のマネジメント革命』(ダイヤモンド社、1999年)
『プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか』(ダイヤモンド社、2000年)
『チェンジ・リーダーの条件――みずから変化をつくりだせ!』(ダイヤモンド社、2000年)
『イノベーターの条件――社会の絆をいかに創造するか』(ダイヤモンド社,、2000年)
『ネクスト・ソサエティ――歴史が見たことのない未来がはじまる』(ダイヤモンド社、2002年)
『実践する経営者――成果をあげる知恵と行動』(ダイヤモンド社、2004年)
『企業とは何か――その社会的な使命』(ダイヤモンド社、2005年) – 1946年著作『会社という概念』の新訳。
『テクノロジストの条件――はじめて読むドラッカー』(ダイヤモンド社、2005年)
『ドラッカー20世紀を生きて――私の履歴書』(日本経済新聞社、2005年)
『ドラッカー――365の金言』(ダイヤモンド社、2005年)
『ドラッカーの遺言』(講談社、2006年)
『ドラッカー わが軌跡』(ダイヤモンド社、2006年) – 自伝『傍観者の時代』の新訳。ピーターが生涯知り合ったさまざまな人物とその人生およびその時代背景を丁寧に描いた作品。主な登場人物にはフロイトやGM中興の祖スローン、雑誌『TIME Life』の創刊者ヘンリー・ルースなどがいる。ピーターの時代に対する優れた洞察力と人物描写が光る秀作。

彼の書籍から有名な一説をここで紹介したい。

「私は父とシュンペーターとの会話に同席し、三つのことを学んだ。

一つは、人は何によって人に知られたいかを自問しなければならない。

二つめは、その問いに対する答えは、歳をとるにつれて
変わっていかなければならないということである。
成長に伴って、変わっていかなければならない。

三つめは、本当に知られるに値することは、
人を素晴らしい人に変えることであるということである。」

今の時代、このコンセプトを実行できるツールが巷に溢れている。
益々ドラッカーが予言した世の中に加速して移行していくことだろう。

すでに彼が無くなって5年以上が経過したが、益々彼の偉大さに
気づかされた。

<今日の記録>
ペース走:15km(今月累計:30km、今年累計:360km)
体重:83.4kg
体脂肪率:20.8%

<今日の食事>
朝:無し

昼:ひげパン+コーヒー

夜:サンドイッチ


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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