プラダを着た悪魔


今日は、ゆっくりとした休日を過ごさせていただきました。
いままで撮り貯めていたビデオをいくつか見たのですが、
その中で一番面白かったのが

「プラダを着た悪魔」

2006年の作品で友人からは面白かったとよく聞かされて
いたのですが、今まで見るご縁がなく、先月WOWOWでやって
いたのを録画して初めて見ることができました。

この映画、いろいろなヒットの要素を含んでいると思いますが、
たくさんの示唆を含んでいるので、下手な研修を受けるよりも
これから仕事をはじめる新卒の研修として使えるのではないかと
感じました。

主人公の女性は大学を卒業し、ジャーナリストを目指しますが、
たまたま高級ファッション誌のカリスマ女性編集長のアシスタントの
職を得ることになります。
ファッション誌の仕事につくにも関わらず、業界のことやファッションの
ことには何も関心がなかった彼女。自分のポリシーを大切にして仕事と
いうものにはじめの段階ではまともに向き合っていません。
そうした中でも仕事は仕事だからと、わがままな編集長の言うことを
必死にこなしますが、ファンションに興味がないので、
ベルトの微妙な色の違いであーだこーだと言っている連中をみて
失笑してしまいます。

そんなおり、どうしてもかなえられない難題を前に、
ついにキレてしまう彼女は、なんでこんなにがんばっているのに
認めてくれないんだ?と同僚に愚痴をぶちまけますが、
意外にもその同僚に「いや、君はがんばってないよ」と
言われて愕然とするのです。

つまり、仕事をいくら自分目線でがんばっているとしても、
彼女は相変わらずファッションに興味がない。
まわりは自分たちの雑誌に載せているようなファッションを
自ら取り入れて華やかに装っているのに彼女は地味なまま。
ファッションを軽蔑しているなら、なぜここにいる?
ここはファッションの最先端なのに、と彼女の同僚はいうわけです。
そういう態度自体が、向き合うべき仕事に対して真摯じゃない、
といっているのです。
ファッション業界にいるならファッションに詳しくならなくては
ならないし、それを愛してなければならない。
必死に働くのは当たり前なんですから。

そんな自らの姿勢を反省し、徐々に業界の事を知り、変身して、
主人公が輝き始めます。映画ですからそのあたりはかなり極端な
演出になっていますが、私は仕事の本質はここにあると思っています。

守破離という言葉があります。
まずは一人前になるために、ひたすらできる人の仕事を真似たり、
ルールを守ることによって、基礎を固める。
基礎固めができた段階で、その既存ルールから飛び出す、すなわち
殻を破って次のステージに出ることを考える。
そして、最後にいままでの常識やルールとは異なる、自らの
スタイルを離れた場所で確立するという意味です。

まさにこの映画の主人公がこの守破離の段階を経て、最後に自分の
やりたい道ですべてを手に入れて本当の人生を歩み出すという役を
演じていると思います。

ぜひこれから社会に飛び出す方々に見ていただきたいストーリですね。


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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