チャップリンの独裁者演説


みなさん、こんばんは。

今日は、「チャップリンの独裁者」の中で行われた
チャップリンの演説をご紹介します。

以下引用-------------------------

すまないが、私は皇帝にはなりたくない。
それは私の仕事ではない。
私は、誰も支配も征服もしたくはない。
できることなら、私は全ての人々に手を差し伸べたい。
ユダヤ、キリスト教徒、黒人、白人

私たちはみんなお互いに助け合いたい。
人類とはそうあるべきだ。
私たちは、他の人々の幸せと伴に生きてゆきたい、
他の人々の悲惨と伴にではなく。
私たちは、お互いを嫌ったり軽蔑したくは無い。

世界は、みんなを受け容れる広さがあり 
地球は充分豊かであり、
みんなに必要なものを与えられる。
人生は自由であり美しいものだ。

しかし、我々は道理を失った。
貪欲が人間の心を毒し、
世界を憎しみで分け隔て、
悲惨で血塗られた歩みを踏み出した。

我々はスピードを生み出したが、
我々は、自らを閉ざす結果と成った。
機械は豊かさをもたらしたが、
我々の望みを置き去りにした。
我々の知識は我々を皮肉者にし、
我々の小賢しさが(心を)硬くし冷酷にした。

我々は考えばかりで感じることができなくなった。
機械化が進むほど人間性が必要となっている。
知識が向上するほど、親切さや優しさが必要だ。
こういう品性がないと、生活は荒れ全てを失うであろう。

飛行機やラヂオは我々を相互に近づけた。
みんなの団結のための普遍的な兄弟愛と
人間の善良さを呼び起こす、
これらの発明は全く必然的なものだ。 

今や、私の声は世界の果ての幾百万の人々に届く、
幾百万の望みを失った男たち、女たち、こども達に。

人々に痛苦を与え、無実の人々を牢獄に送るような
社会制度の犠牲者達よ。
私の声が届いているそれらの人々に私は声を掛ける

「あきらめてはいけない」

今、惨劇は我が頭上にあるが、それは貪欲さの行程ではなく、
恐れる人々の苦痛ではなく、人類の発展の過程である。

人々の憎しみは過ぎ去り、独裁者は死ぬ。
そして、独裁者が人民から奪った力は人民に戻ってくる。
遅かれ早かれ人間は死ぬが、自由は絶対滅びない。

兵士諸君!君たちの心を、渡してはならない。
君達を侮蔑し 奴隷化している輩に

君たちの命や生活を軍律で統制し、何を行い、どう考え、
何を感じるかを統制する輩に

君たちを家畜のように調教し、痩せさせる輩に
君たちを砲火の餌食にする輩に
心を、渡してはならない

君たちはこんな異常な者らに心を許してはならない!
機械の意志と機械の心しか持って居ない機械人間に!
君たちは機械ではない!君たちは家畜ではない!

君たちは人間なんだ!

君たちは心に人類愛を持っている。
君たちは憎まない、憎み返されたというだけで、
不愉快で、納得できないというだけで

兵士諸君、隷属のためではなく!
解放のために闘うのだ!
ルカ福音書第17章にこうある
「神の王国は人々の中にある, 一人の人間や一握りの集団にではなく,」
あなたたち全ての人間の中に!

あなたたち人民には力がある!
その力は機械を造る その力は幸せさえ創る!
あなたたち人民には力がある
この生き方を自由で美しくする
この生き様をすばらしい冒険にする(力が)!

さあ、民主主義の名のもとに,その力を使おう!
みんな団結しよう!

新しい世界、品性のある世界のために闘おう。
人々に働く機会を保障し!あなた方に未来を与え、
そして高齢者に対する生活保障を与える
(世界のために)

これらの公約は独裁者も強調する。
しかし、彼らは嘘つきである!
彼らは、その約束を守らない!
彼らは全く守る意志がない!
独裁者は自らを解放し
人民をひざまずかせる!

今こそ、その公約を実現するために闘おう!
世界を解放する為に闘おう!
民族の垣根を取り除いて! 
憎しみと偏狭からくる貪欲さを取り除いて!

理念のある世界のために闘おう!
科学や発展が人びとの幸福に繋がる世界を。

兵士諸君、民主主義の名のもとに 団結せよ!

————-転載ここまで——————

この映画は70年前のもの。
当時は物資が困窮していた時代でした。
生存欲求が未だ満たさせていないセカイを
俯瞰で観た時にチャップリンが伝えたかった
ことだったのだと思います。

今は逆に物に溢れている世の中になり、
人々の欲求水準のステージが上がっている一方で
地球の供給能力を超えた人間の際限ない欲望と
どう向き合っていくかを問われている時代です。

このままでは人類はゆっくりとした集団自殺の
道をあゆんでいると言わざるを得ません。
これに対して私たちはどのような選択をするのか
今、突きつけられている気がします。

今日はここまで。

maxresdefault


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

コメント

コメントする

目次
閉じる