太陽光発電


SBI大学院の副学長でもある藤原洋先生が
本日のメルマガで以下のようなビジネスレポート
を配信されていたので、ここで紹介したい。

~福島第1原子力発電所事故とエネルギー問題を考える~

2011年3月11日の東日本大震災に関連した災害の中で
福島原発事故は、日本のエネルギー問題に対する
根本的な問題を提起しました。

震災当日まで、東京電力福島原子力発電所では、
第1と第2合せて10基の原子炉が稼働しており、
首都圏の所要電力の約1/3に相当する約900万Kwの
電力を送る重要な役割を担ってきました。
しかしながら、主として津波災害によって第1発電所の
沸騰水型原子炉の再循環冷却系に用いる通常電源と
ECCS(緊急炉心冷却系)用非常用電源の両方が
喪失するという前代未聞の大事故となりました。

原子炉は、核燃料に中性子線が当たり連鎖反応に
よって核分裂が続くことで核エネルギーを熱エネルギーに
変えることで蒸気タービンで発電機を回す訳ですが、
強い地震があるとスクラム
(制御棒を一気に核燃料の間に挿入すること)で
連鎖反応が止まりますが、ウラン235の自然崩壊によって
熱は出続けることが最大の課題です。
こういう大地震の場合は、非常用電源によるECCSが
自然崩壊熱を除去する閉ループ
(放射能汚染水を外部に出さずに循環冷却を行う)を
形成することで原子炉の安全性が保たれていました。

例をあげると1979年のスリーマイル島事故では、一瞬
原子炉は空焚き状態になりながらもECCSが作動し
放射性物質による大気汚染や土壌汚染はほとんどありませんでした。
しかしながら、今回の全電源喪失により、これまで人類が経験した
ことのない事故となりました。

このことは、明らかに原子力安全神話の崩壊であり、
東京電力の経営責任を問う前に原子力安全神話に
お墨付きを与えてきた原子力工学を中心とする学識経験者による
ミスリードが本質だと思います。

こういう状況において重要なのは、民間活力であると考えます。

1つは、原子力安全神話を総括した上で、原子力発電所の
安全性確保の定量的シナリオ(特に対地震対策)を
確立すべきだと思われます。
また、一方では、原子力に代わる代替エネルギーの選択です。

歴史的には、火力発電、水力発電、原子力発電、太陽熱発電、
太陽光発電という発展経緯の中から次なるシナリオは、
最先端技術によるイノベーションであると思います。

具体的には、原子力発電の原理は、20世紀初頭であり
最早古典的技術となりつつあります。

これに対して太陽光発電は、半導体技術であり、1947年の
ウィリアム・ショックレイによるトランジスタの発明
(ノーベル物理学賞)を起源とするものです。

従って、短期的な発電コストは、既に設備コストは原子力と
太陽光発電は、ほぼ同等になってきました。約35万円/Kwですが、
燃料コストが極めて安いウランと比較しても太陽光は気候変動の
影響は受けることはあるものの燃料コストはゼロです。

一方、原子力発電については、使用済み核燃料の冷却コスト、
廃棄物処理コストは、未知数であります。

以上のような状況をふまえ、神奈川県知事に当選した黒岩祐治氏は、
東電の計画停電に対する対策として神奈川県全世帯への
太陽光発電の設置政策を打ち出しました。
これは、東電が一般家庭から余剰電力に限って42円/Kwで
買い取る制度を巧みに利用して、福島原発で失われた電力を
補完するアイデアです。

その根本となるのが、神奈川ソーラーバンクによる
初期投資ゼロ・コンセプトなのです。
黒岩新知事は、4年で200万世帯を実行するとのことです。

このような原子力発電の安全基準の見直しが必須の状況の中で、
日本全体のエネルギー自給率が18%(実質4%)に低迷している
状況の打破する、災い転じて福となす最大の機会として
捉えるべき時が来たといえます。

2011年4月20日
SBI大学院大学副学長 教授 藤原洋

ーーーーーーーー引用ここまで

昨年のちょうど今頃、太陽光発電の普及に関する新たなビジネス
モデルの検討を行っていて、そのときにも藤原先生にいろいろと
ご意見を頂戴していた。
かなり面白いモデルではあったものの、もう少しつめが必要だと
指摘を受けたが、今回の原発事故を受けて、その欠けていた部分を
政治主導で埋めてくれるという動きが生まれて、まさに神風的な
追い風が吹いている。

今回は神奈川県における部分的な実験になるが、これで採算性が
実証されれば、即全国化の流れになっていくことだろう。
その潮流に乗ることで、大きなビジネスレバレッジを利かせられる
ように思う。様子を見ながら、少しずつ準備を進めていきたい。

<今日の記録>
RUN:10km(今月230km 今年1170km)
体重:82.7kg 体脂肪率:20.3%
カロリー:+2000-2900=▲900(累計:▲22840)

<今日の食事>
カーボローディング2日目にして頭がぼーっとしてくる。。。

朝:ゼロキロカロリーゼリー

昼:野菜&牛肉いため+イカフライ

夜:おでん+たまねぎ


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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