幸福度と格差の因果関係


今日のNHKのTEDトークのプレゼンはとても
興味深いものでした。

人の幸福度は絶対的な収入や国民総生産の数字に
よらず、それぞれのコミュニティにおける社会格差に
対して相関関係があるという現象を、様々なデータを
もとに証明されていました。

詳しい内容はこちらをご覧ください。
http://www.ted.com/talks/lang/ja/richard_wilkinson.html

この現象に対して気づいたリチャード博士もすごいと思いますが、
格差から生み出される様々な心理的反応によって社会が
大きな影響を受けているということは、今後の社会形成に
とってとても大切な指針であると思います。

いろいろな視点でこれは分析ができますが、僕は根底にある
原因の一つに個々の人間に対する尊厳意識があるのではないか
と思います。
人はだれでも生まれてきたからには、何かを成し遂げたいし、
社会で生活する以上、人から認められ、またそれによって自尊心を
保ちたいという欲求があります。
人はみな平等と標語では言われていますが、実際には不平等なことが
多く、その中で徐々に人々の精神が蝕まれているように感じます。

意外なことが、日本はこの分析では格差が少なく、社会問題の発生率が
とても低い優秀な国であると位置づけられていること。
確かに日本は良く出来た社会主義国だと揶揄されていますが、悪い部分
だけではなく実は良い部分もあるのだと実感させられました。

以前、収入の多さと人の感じる幸福度の間に明確な相関関係は存在しない
という分析を読んだことがあります。幸福度と相関関係が高い指標は
自らが感じる有用感であり、それをうまく管理することで社員のモチベーション
を高め、生産性をあげるマネジメント手法があります。
たしかに報酬によるモチベーション管理は、結局最終的に破綻をきたすことが
とても多いように思います。

極論ですが、もし全体の収益に連動した全社員統一賃金という組織が
できた時に、組織の中でどのような現象が起こるのか、試してみたく
なりました。株式会社には馴染みませんが、社会起業家にとっては
一つのロールモデルになる可能性を秘めているように思います。
(もちろん別の不平等意識が生まれる可能性は高いですし、一つ間違えれば
社会主義コミュニティで生まれた組織全体のモチベーション低下を招く
恐れは十分にありますが。。。)

<今日の食事>
焼肉・弁当

<今日の体重>
84.9kg
21.9%


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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