当事者意識とは


「あの人は器が大きい」「あの人は器が小さい」というように、
人間には「器」と呼ばれる器量がある。

その差には、寛大さであったり威厳であったりと いろいろな要因があるが、
器が大きい人間と器が小さい人間は、発想から違うようである。

『器が小さい人は、何でも他のせいにしたがる。』

何か自社のプロジェクトに失敗すると、「部下が悪い」「あの課長が悪い」
「社長の判断が悪い」などと何でもかんでも他人のせいにする。

また他人が絡んでいない自分だけの失敗であっても、「誰も助言してくれなかった」
「相手が話をきいてくれなかった」 「誰々が横槍を入れて集中できなかった」「運が悪かった」
「環境が悪かった」と、とにかく何でも周囲のせいにしたがる。

「自分に悪かったところはないか」という視点が全くない。

逆に、器の大きな人は、何でも自分のせいにする発想を持つ。
部下が失敗をしても「自分の教え方が悪かったかもしれない」、
上司が失敗をしても「自分があの時諌めていれば」、別の部署が失敗をしても
「自分に何かできることはなかったのか」と、どんなことにでも「自分が」という
考え方をする。

自分の業界が不況なのも「自分が何かやっておけばよかったのでは」
近くで殺人事件が起きても「自分がもし何かやっておけば…」 などと考えることもある。

もちろん考えすぎて精神的に参るようでは意味がないが、こういう考え方ができる人は、
「何か自分にできたことがあるはずだ」と思ううちに、物事の原因をしっかりと見抜くことができる。
また、「何か自分にできることがあるはずだ」と、次の行動をどんどん考えつくことができるし、
次々と悪い穴を埋めて正しい方向へと進んでいく。

例えば近くの銀行で強盗事件が起こったとしたら、「これ、自分のせいだとしたら…」
と思う発想があれば、

「強盗事件を事前に防げるようなシステムを開発する会社を作っていればよかったかもしれない」
なんて思う。そこに、ビジネスチャンスのヒントがあるかもしれない。

何でも他人のせい、周囲のせいにする人は、「周囲がちゃんとしないから、自分がうまくいかないんだ」と、
自分から環境を改善する意志がないから、成長がない。

成長がないから、社会に必要とされなくなってくる。

何か悪いことが起きたり、失敗が起きたりしたら、それが自分とは全く関係ないことだったとしても、
まずは「自分のせいではないか」と考えてみよう。

それを回避するために、自分は何かできたのではないか。
そう考えれば、次にそのような状況になった時には、すぐに対応できるようになる。

自分の行動も、周囲の成功や失敗に起因しているという意識を持ってみよう。
きっと「何をやった方がよかったか」「何をやらなければならないか」という、
次の行動のヒントが見つかるはずだ。

僕は全てのことを1人称で考えるように意識している。
仕事のことはもちろんですが、例えばニュースなどを見ていても、
「自分だったらこうするのに」とか「自分だったらこう考えるだろう」という視点で
物事を捉えるように心がけている。

以前、モーニングという雑誌で連載されていた「ドラゴン桜」というマンガがあった。
※こんなマンガです。(⇒ http://allabout.co.jp/1/207974/1/product/207974.htm)

基本的に僕はこの手の漫画が大好きである。

落ちこぼれの高校生二人が要領のいい受験テクニックを身に付けて東大に
チャレンジするというストーリなのですが、そこで登場する桜木先生の考え方は、
受験に限らず限られた環境の中で要領よく結果を残す方法や考え方について、
非常に分かりやすくストーリの中で解説されている。

ただし、これは学校や受験という既に答えが決まっている世界・枠の中での
お話であって、ビジネスの世界では、いわゆる成功セオリーやこうすれば
うまくいくみたいな黄金律は基本的には無い。
ある時代に、特定のお客様に合致した施策はあるが、これだけ世の中の
動きが早い環境では、すぐにそれに合わせて変化・対応していかなければ、
生き残ってはいけない。

こうした世の中で、頼りになるのは、いろんな情報を集めてくるリサーチ力や
分析力、前例を調べてそれをただまねをする力ではなく、いろいろな情報から
自分で仮説を立てて、行動し検証していく力だ。

そうした力は自分自身にスタンスを持って仕事を進めていかない限り、
決して身に付くものではない。
時間には限りがあるで、全てのことに本当に当事者と同じ意識をもって
対応することは難しい。
ただ、自分が関わっていることについて、もう一歩踏み込んで考え
行動する癖付けを行うことで、そうした意識に近づけることはできる。

そこから本当のビジネスのヒント、仕事のヒントが見つかるように思う。

<本日の記録>
ジョギング15km(今日心拍計を買いました。)
体重:84.5kg
体脂肪率:20.9%

<今日の食事>
朝:あんぱん

昼:スパゲティ

夜:チョコレート25粒位


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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