自転と公転の同期


先日、皆既月食を日本で見ることができた。
月食とは、太陽と月の間に地球が入ってしまうことで
地球の影の位置に月が入ってしまうことで、普段は太陽の
反射光によって月の明るく見える部分が暗くなってしまう
現象のことだ。

今回は日本から月を見るとちょうど月が地球の影にすっぽり
隠れてしまう場所であったため、日本全土で皆既月食を
見ることができた。
影になってしまうだけであるので、実際に月が消えてしまう
わけではない。直接の反射光は見えないが、それでも一部の
光は反射しているため、輝く黄色ではなく、うっすらと赤い
ちょっと不気味な色をした月となってみることができる。

ところで、月はいつも地球に同じ面を向けて公転をしている
ことをご存知だろうか?
月の公転周期は27.32日。ちなみに自転周期も同じ
27.32日。これは全くの偶然だろうか?

実はこの現象は自転と公転の同期現象と呼ばれている。
自転と公転の同期(じてんとこうてんのどうき)とは、
互いの重力に引かれて共通重心の周りを公転している
二つの天体の一方または両方が、常に相手に同じ面を
向けて回転する現象である。
すなわち自転周期と公転周期が等しくなっている現象である。
月は自転周期と公転周期が同じ(約27.32日)になって
しまっているので、常に地球に同じ面を向けている。

このような同期は二つの天体の距離が比較的近く、
相手の天体が及ぼす潮汐力が強い場合に起こる
(また潮汐力による別の効果として軌道共鳴が生じる場合もある)。

こういった同期現象は惑星や衛星に限らず、
公転運動する固体状の天体に於いて一般的に
起こり得る現象である。
一方、液体状で変形が比較的自由な天体では、
完全なロック状態は起きない。
地球の衛星月は、生まれた過程で形状的中心と
質量的重心がずれる現象が起きてから固まったので、
起き上がりダルマのように安定しているらしい。

物理的な説明についてはウィキをご参照のこと。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E8%BB%A2%E3%81%A8%E5%85%AC%E8%BB%A2%E3%81%AE%E5%90%8C%E6%9C%9F

昔からなぜ月の自転周期と公転周期が同じなのか
とても不思議だったが、この記事を見てすんなりと
納得させられた。
月の裏側が見えないことで、様々なお話が巷に存在している。
とても面白い内容であるが、ここで書き出すと眠れなくなるので、
また今度ということで。。。


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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