25歳で上場


今日ヤフーニュースで以下のニュースが流れた。

----以下ヤフーニュースより引用----

今日、アルバイト求人情報のジョブセンスや転職情報の
ジョブセンスLink不動産情報のDOORを運営する
リブセンスの東証マザーズへの上場申請が承認された。
リブセンスの上場については、ここ最近の噂になって
いたのだが、このままの予定でいけば、12月7日の上場となる。

ジョブセンス、ジョブセンスLink、DOORが新しかったのは、
契約が成立した際に、リブセンス側からユーザーに
キャッシュバックをする仕組みを採用したことだろう。
情報を掲載したい会社は掲載料を払うのではなく、
アルバイトや転職、不動産の契約が成約した際に
リブセンス側に成約料を払う仕組みとなっているのだが、
キャッシュバックによって、ユーザーはリブセンスに
契約が成立したことを報告するようになっていて、
そこから成果報酬ベースで企業側に成約料を請求している。

直近の前期(2010年12月期)では売上6億3,700万円で
経常利益は2億1,700万円だった。
なお、ベンチャーキャピタルなど外部からの資金は調達していない。

リブセンスは代表取締役社長の村上太一氏が早稲田大学在籍時代に
創業している。今回、この上場が成立すると村上氏はそれまでの
アドウェイズ代表取締役社長の岡村陽久氏が2006年6月に上場した際の
26歳2カ月を抜いて、25歳(誕生日は10月27日だった)の若さで
上場企業の社長となる。

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上場準備には2期分の監査法人による監査証明が最低でも必要になるため、
村上社長は大学卒業と同時に、上場準備に入ったことになる。
大学在学中に起業しても、なかなか上場をイメージして経営できる人は
世の中にいない。新興市場に明るいニュースが無い中で、この出来事は
いいニュースだと思った。

一方、経常利益率30%を超え、これまでベンチャーキャピタルも入れて
いない資本政策の中で上場する理由があるのかという大きな疑問が
残る。もちろん大きな資本シェアを社長本人が握っている可能性が高い
ので、上場に伴うキャピタルゲインは大きいと思うが、今の市場における
上場時PERの低さは致命的で、上場後のデメリットなどを勘案すると
上場に何を求めているのかお聞きしたくなる。

これだけの財務状況でしかもキャピタルが参戦していないのであれば
自分の思い通りに経営をできる状況を確保していた方が幸せなのでは
ないか。

いずれにしても来月上場してくるということなので、その動きを
モニターしていきたい。


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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