アイデアを孵化させるために


ドリームゲートを通じてたくさんの起業に
関する質問を受けている。

皆さん、とても面白いアイデアをお持ちで
いつも関心させられることが多い。
もちろんもっとブラッシュアップした方が
いいアイデアもたくさんある。それはそれで
市場リサーチを進めることによって、より
そのアイデアの信憑性を高めていけばいい。

ただ、相談を受けても実際に事業スタートを
きるケースは非常にまれである。
アイデアだけを固めても、いくら事業計画書を
書いても、実際に動かなければ何も始まらない。

以前、新卒採用のときによくこんなせりふをきいた
ことがある。

「将来は独立するために、まずは勉強して、経験を積んで
いきたいと思います。」

こういう台詞を言う人の9割は独立しない。

なぜか。

それは話に具体性が無いからだ。

本当に独立を目指している人であれば、何を勉強したいのか
何を学びたいのかがとても明確でかつ具体的だ。
ちょっとアグレッシブな方であれば、仕事のリクエストまで
つけてくる。面接ではいかがなものかと思うが、少なくとも
独立するんだという強い意思がその言動から伝わってくる。

アイデアはアイデアでしかない。
よいアイデアは自分だけではなく、日本中に同じタイミングで
何人にも降り注いでいると考えたほうがいい。

そうした時に、そのチャンスをつかめるかどうかはその人が
どれだけ具体的な行動を起こして、アイデアを現実に落とし込んで
いけるかにかかっている。

100km走ることをイメージしても前には進まない。
右足を一歩前に出すという行為が大切だ。

自転車に乗ることをイメージしても自転車には乗れるようになれない。
自転車に実際に乗ってみて、バランス感覚をつかむことが大切だ。

アイデアを孵化させるためには、そのアイデアを実現
するために、具体的に何をすべきか、その行動計画が
そのすべてを握っている。そしてその計画を実行し、
不具合があれば都度修正する。その繰り返しの中で
新たな道が開かれるように思う。


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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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