UTMF2014参戦記⑧


A9エイド麓への到着時刻は19時19分。
結局天子山地攻略に7時間以上かかることに。
時間的な余裕があまりないので、
このエイドでは約10分だけ滞在し、
次へすぐ出発する。

次の本栖湖のエイドまでは前半は林道がメイン。
ただ、走るだけの余裕が残ってなく、
後半の竜ヶ岳超えの体力を温存するため、
全区間歩くことを決意。

この区間の様子

端足峠~竜ヶ岳の区間は2週間前に試走をしているので、
山道や斜度の様子などよく覚えているので、
コースの先読みができることから難なくクリア。

最後の下りの綴ら折で何度か転倒したものの、
約4時間をかけてこの区間をクリアする。

A10エイド本栖湖到着が23時51分。
この時点でほぼ完走を確信する。
ただ、本栖湖周辺のトレイルコースめぐりが
残っているので、気は許せない。
ここのエイドも10分ほどの短い滞在で
補給をすませそのまま出発する。

A10からA11まではおよそ19kmの距離。
前半はアップダウンが激しいトレイル。
後半は林道+ロードが上り基調で延々と続く
いずれも精神的にタフな区間。

前半の本栖湖トレイルコースは
2週間前に一回試走しているので
コースの様子はほぼ掴んでいる。
ただ、夜の時間帯のために
距離が倍近く感じる。
ま、150km近く走ったあとでの夜間トレイル
だから仕方ないのだが、
それにしても辛く痛い区間だ。

こんな感じの区間だ。

約2時間かけて本栖湖トレイルを全てクリア。
その後林道区間へと入る。
林道を進んでいる途中あたりで夜が明け始める。
急激に気温が下がり、体温が奪われ始める。
持っている全ての服を着込んでも、
その寒さが体の芯に伝わってくる。
走ることができれば体の体温を挙げられるのだが、
足がいうことをきかず、寒さと痛みをこらえながら
とにかく一歩一歩足を進めていくだけだった。

最後のエイドであるA11鳴沢に到着したのが午前6時46分。

約20分ほど滞在して、ストーブの前で体を温めながら
徹底的に全身をストレッチ。
最後のゴールまでの11.4kmに備えて体を作る。

最後の区間は試走したこともなく、
地図上でもあまり見ていなかったが
実は延々と上りが続く結構きつい区間だった。

紅葉台までは楽なのだが、
そのあと足和田山までの約3kmが異様に長く感じる。
そのあと眼下に広がる河口湖まで下るのだが、
この最後の高低差で500mほど下る下りが、
160kmを走った足にはとても堪えた。

足は豆や靴擦れでボロボロの状態に加えて、
疲労骨折も発生しているから
ほとんど力が入らない状態。

それでも意識だけの力でこの最終区間を突破する。

河口湖湖畔に出るとたくさんの応援の方が
笑顔で出迎えてくれた。
やっとここまでたどり着いた!

最後の2kmの湖畔ロードがとても長く感じたが、
これまでの長い旅を振り返りながら一歩一歩進んで行く。

ゴール手前500m位のところで、
古茶さんが待っていてくれた。

「服部、おかえり!! よくやった!」

まるで自分ごとのように喜んでくれている姿を見て
改めてうれしくなった。

この一言を聞いて、やっと本当に戻ってきたという
実感が湧く。

沿道にいたたくさんの人の祝福を浴びながら
午前10時3分、ゴールゲートを通過した。

約43時間にわたる長い旅が終わった。

ゴールを通過したあと、鏑木さんと固い握手を交わした。

こうして無事2年前のリベンジを果たすことができました。
たくさんの人の応援と支援がなければ
この結果は得られなかったと思います。

古茶さんをはじめ、
今回関わった全てのみなさんに
心から感謝したいと思います。

本当にありがとうございました!

これで未完のレースはないので、次の目標をまた設定して
今度こそは体重を70kg台に落として頑張りたいと思います。(笑)

長文に渡ってお付き合いくださいまして
ありがとうございました!

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この記事を書いた人

静岡県出身。東北大学工学部応用物理学科卒。
1993年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手会計システムの設計・開発・データ移行に携わる。同社戦略グループへ配属後、医療法人システム導入PJT、大手石油会社業務改革に従事。同社を退社後、個人で複数の中小企業を相手に経営診断、営業支援を実施した後、1998年(株)ベルハート入社。発信型テレマーケティングメソッドの開発・導入指導をしつつ、1999年Bell Heart Inex Le Corp.代表として台湾へ赴任。同事業黒字化の後、代表退任し帰国。

2000年(株)ラストリゾート入社。国内拠点、海外拠点の拡大に従事。同年、同社取締役。2002年、同社取締役事業本部長就任。2006年代表取締役に就任。2009年同社代表退任後、数々の新規事業、新会社設立に参画。コンサルティングや経営参画しつつ、多くのプロジェクトに足を突っ込む根っからのお節介。
生涯調達資金額が70億円を超える資金調達のスペシャリスト。

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