13日目。
朝4時半に起床して、
荷物をまとめた後、
床で寝ている門番を起こして
夜明け前のメインバザールを
歩いていく。
朝6時発のアグラ行き特急に
乗り込む。
20kgのバックパックは重いので
駅のクロークに預けておくことに。
今回はCCクラスという上級シートを選択。
これでもアグラまで往復1000ルピー程度。
1500円でいい席に座れるのであれば
かなりお得感がある。
さらに乗車してしばらくすると朝食の
サービスが。
こんな感じ。
おいしいというほどではないが、
ちょっと優雅な気分でアグラへ
向かうことができた。
午前8時前にアグラへ到着。
バスツアーにそのまま参加しようと
思って駅の中にある政府認定のツアーを
聞いたら、3000ルピーといわれる。
それはちょっと高いと思い、駅の外で
リクシャーの運転手相手に交渉開始。
人のよさそうな運転手を見つけて、
1日チャーターでいくらでいけるか交渉。
最初1200ルピーと言っていたが、
いろいろなお店をめぐることを条件に
700ルピーで交渉成立。
ま、コミッション目当てなのは見え見えだが。。。
インドで初めてリクシャーに乗り込む。
そのまま、一番の目的地である
タージマハルへ。
入場料1000ルピー。なかなか高い。
このうち500ルピーは考古学局への募金
みたいなものらしい。
昨日が休みだったせいもあり、
入口がめちゃ込みだったので
近くにガイドがいないか確認する。
一人きれいな英語を話すガイドがいたので
交渉開始。外国人の場合は950ルピーほど
かかるらしいが、インド人プライスで
いいとのこと。(約500ルピー)
ガイド専用のパスみたいなものの威力が
すごくていっきに行列の最前列へ。
これだけでもうガイド料の元をとった感じ。
そのまま西門から入ると
メインゲートが目の前に。
門の中に入る。
門を抜けると。。。!
お約束の1枚
近くまで行って靴カバーを
付けて実際に建物の目の前まで
いってみる。
大理石に埋め込まれた模様が美しい。
ガイドによればこれはペイントではなく
石をすべて埋め込んで削っているらしい。
どうりで模様がかすれたりしていない!
これが建物全体にほどこされていると思うと
この手の込み具合のレベルでこの大きな建築を
創ったことがいかにすごいかがわかる。
手作りの建造物としては世界一といっても
過言ではないだろう。
これができたときは日本は江戸時代。
人間のすごさを改めて感じた。
リクシャーに戻って、川の対岸へ渡ってもらい
川越しにタージマハルを鑑賞。
実はこの写真をとったこの対岸の場所に
黒い石を使ってブラックタージマハルを
当時の皇帝は自分のために作ろうとしていたらしい。
完成後は白と黒のタージマハルに橋を架けて
お妃との永遠の愛を示そうと考えていたようだ。
ロマンチックな話ではあるが、
2人のためにこれだけのものを創って
しまうのもなかなかすごいことだと思う。
近くにあるミニタージマハルと呼ばれている
建物にも立ち寄ってみる。
大理石の模様は実はこちらの方が古いらしい。
大きさがあまり大きくないのでしょぼく見える
のが少々残念。
ちなみにタージマハルが皇帝の妃のために
創られたお墓であるのにたいし、
このミニタージマハルは父母のために
作られたものらしい。
その後、運転手お勧めの
地元のレストランで
タンドリーチキンを思いっきり味わう。
ご飯を食べてからは、リクシャーの親父に
地元の様々なお店へ連れまわされる。
大理石の様々な装飾が入った工房や
宝石商、革製品やお茶屋さんなど
コミッション狙い見え見えだが、
それなりにユニークお店に入って、
お店の主人の説明と商談を楽しむ。
ちなみにこうしたお店では
最初に言ってくる値段や値札は
まったくあてにならない。
最低でも5倍位は吹っ掛けられていると
思った方がいい。
すべてのお店で、ゲーム感覚でガチで交渉する。
交渉にかなり労力を費やしたが、
結局、多くのお店で気に入ったものを、
納得価格で購入することができた。
最低でも言い値の1/3にして、よいお店では
1/5位にまでもっていった。さらにおまけも
たくさんゲット。いい感じ。
ちなみにインド人の交渉パターンはとてもシンプル。
最初に高い値段を吹っ掛けてきて、
断ると、お前の妥当だと思う金額を教えろという。
ここで、自分の価値観のまま話をしてしまうと
相手の戦術にはまってしまう。
日本円や日本の価値で考えてはいけない。
インドの価値観で考えてから
交渉金額を伝えることが大切。
相手が言っている1/10位で十分な感じ。
遠慮は無用だ。
ここであからさまに怒るような相手ならば
最初から交渉しない方がいい。
そのまま店を出ればいいだけ。
原価はどうせそんなもんかそれ以下のはずだ。
そこから先は相手にどれだけ利を与えるか。
ここは自分が本当にその商品をほしいと思ったら
いくらまで出すかを明確にしてから挑むといい。
パターンがわかれば、割安でいい品物が手に
入れられる。
すべての商談が終わった後で、
リクシャーの運転手に、
本当にインド初めてかと聞かれた。
実際リクシャーの運転手と仲良くなって
いろいろと聞いてみると、日本人でこんなに
ちゃんと交渉ができる人はあまりいないと
いうことだった。
たいていはただ安くしろと吹っ掛けて
店主を怒らせて破断になるか、
ぼったくられて終わるかのどちらからしい。
相手も生活がかかっているから真剣に
駆け引きに入っている。
そのことを踏まえて上で、相手を
敬う気持ちを忘れずに、でも取引なので
お互いが納得できるラインを見極めていく。
改めて商売の基本を学ばされた感じがした。
定価や参考価格にばかり目を奪われている
自分がどれだけ思考停止状態であったかに
気づかされた。
夕方近くになったので、最後にアーグラ城を訪問。
アーグラ城からタージマハルを望む。
中庭でゆっくりとしたときを過ごす。
ここは瞑想にもってこいの場所。
とても良い滞在ができたので、
リクシャーの運転手にちょっとだけ
チップをはずんで駅でお別れする。
21時15分発のアグラ発ニューデリー行きの
列車に乗り込む。夕食で出されたのはカレー。
すぐに食べて、そのまま就寝。
午前0時過ぎにニューデリー駅に到着。
翌朝のハリドワール行きの列車が朝6時45分発なので
そのまま駅の待合室に泊まることにする。
つづきはまた明日。
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